こんにちは。

北陸、富山の社会保険労務士の渋谷恵美です。

毎日のようにコロナの新規感染者が過去最多を記録していますね。
みなさんも不安な日々をお過ごしのことと思います。

感染者の増加に伴って増えてくるのが、「濃厚接触者」。
自身や家族が「濃厚接触者」になってしまった…という話は本当によく聞きます。

自身が濃厚接触者になってしまった場合、陽性者同様会社への出勤を自粛するケースは多いかと思います。
前回、陽性者が受けられる制度についてご紹介しましたが、濃厚接触者についてはどうなのか、気になりますよね。


そこで今回は、コロナの濃厚接触者になったときに使える保障や制度についてお話してみたいと思います。

濃厚接触者で会社を休んだ場合に受けられる制度って?

残念ながら今のところは、濃厚接触者に使える制度そのものというのはありません…。

しかし、例外的に使える制度もあるので、今回はそちらをご紹介いたします!
参考にしていただけると嬉しいです。

【CASE1】濃厚接触者で、自身に症状がある場合

前回ご紹介した「傷病手当金」が適用できることがあります。
検査をして陰性であっても症状があれば認められるケースもあるんですよ!

傷病手当金の制度について、詳しくは前回の記事
「コロナ陽性者に使える制度 〜傷病手当金の話〜」をご参照ください。

【CASE2】保育園・幼稚園や小学校に通うお子さんがいる

  • お子さんが保育園等の休園や小学校の休校で家にいる
  • お子さんがコロナの陽性になった
  • お子さんがコロナの濃厚接触者になった

これらに当てはまっていれば、「小学校休業等対応助成金」の対象になることがありますよ!

「小学校休業等対応助成金」って、どんな制度?

保育園等の休園や小学校の休校で、お子さんの世話を行うためご家族が仕事を休まざるを得なくなった場合、その方に対して年次有給休暇とは別の特別有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた事業主に対して、その期間分として支払った賃金相当額の100%が支給されるという制度です!
(ただし、上限あり)

詳しくはこちらのリーフレットをご参照ください。

ご自身ではなく、会社に支給されるお金だという点にご注意くださいね。

つまり、お子さんのお世話のために特別な有給休暇を取得させた会社にその期間分の賃金を保障してあげることで、会社が特別な有給休暇制度を整えることを促進させ、また従業員が年次有給休暇の残日数を気にせずに利用できるようにすることで、保護者が希望に応じて休暇を取得できる環境を整えさせることが目的なんですよね。

ただ、ここで注意なのは、この助成金制度を利用するかどうかは、会社の判断によるということ。
会社が「特別有給休暇」を認め、申請して初めて受給可能となるため、会社の判断によってはお子さん通う学校が休校したりお子さん自身が陽性者等になったとしても、必ずしも特別な有給休暇が取得できるわけではない、ということなんです。

でもこの制度が利用できれば、ご家族の方はきっと助かるし、安心して働けますよね。
多くの会社さんでぜひ助成金の活用をご検討いただきたいところではあります。

制度を上手に活用しよう!

冒頭でも申しましたが、濃厚接触者になった場合、直接的に使える制度は全国的にはありません。(もしかしたら自治体によっては準備しているところもあるかもしれませんが・・・)

ですが、今回紹介したように、濃厚接触者そのもののための制度でなくても、解釈の仕方によっては活用できる制度はいくつかあるんです。

ぜひ、今一度制度を知り、上手に活用されることをお勧めいたします!

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コロナの感染リスクはまだまだ続きそうですが、皆さまも体調には十分にご自愛くださいね。